腸を整えることの重要性も大切ですが、
同時にケアをしなければならないものがあります。
それは・・・『脳』。
今まで、脳が全身の司令塔だと考えられてきましたが、
腸から脳にも情報が伝えられ、
互いの機能に深く関わり合っていることが
近年わかってきました。
これが『脳腸相関』。
脳の働きを腸が、腸の働きを脳がコントロール。
互いが正常に機能していれば
あうんの呼吸でシステムが作動しますが、
どちらかの機能が乱れると悪影響を及ぼすことも・・・。
<<脳腸相関とは・・・?>>
脳と腸が互いに情報を伝え合い、
影響し合っている関係性のこと。
医学的には、脳と腸、腸内細菌の3つが
情報をやりとりしていることがわかっているそうです。
●自律神経
●ホルモン
●腸内細菌
が作り出す免疫物質などを介して情報がやりとりされます。
最近の研究では、
腸内環境がストレス耐性を決めていることが
判明したという報告もあるほど
ふたつの関係性がもたらす体への影響は注目されているそうです。
腸と脳と、どちらかが不調だと・・・
ストレスを感じ交感神経が優位になり腸の働きが悪化し、
便秘や下痢を繰り返すことがあります。
一度腸内環境が悪くなるとストレスを感じやすくなってしまい
さらに腸内環境が悪くなってしまうというように
互いの不調が悪循環をもたらし、
負のスパイラルに・・・
<免疫系>
全身をパトロールする役目。免疫細胞の宝庫は小腸に。
免疫系は細菌やウイルスなどから自分を守る仕組みのこと。
免疫細胞の7割が集まる腸は最大の免疫器官で
免疫機能は自律神経と大きく関わっていると言われています。
<内分泌系>
脳の指令の下に分泌されるホルモンは、腸にも影響大。
甲状腺、副腎、卵巣など体の機能の調節に関わる様々なホルモンを
分泌する器官系。体の働きを変える必要が生じると、
視床下部⇒下垂体⇒内分泌系とホルモン分泌の指示を出し
環境に合わせて体調を整えます。 特にストレスを和らげるために
分泌されるホルモンは、脳腸相関と密接に関連するとされているそうです。
<自律神経系>
神経系は、最も確実な情報伝達経路。
脳からの指令を全身に伝える神経系。呼吸、消化、血液循環など
生命維持に関わる大切な機能をコントロール。
自律神経が乱れると腸の消化活動に悪影響を及ぼし
腸内環境の乱れを招いてしまいます。同様に
腸内環境が乱れていると、自律神経のアンバランスを引き起こしてしまいます。
これが、脳腸相関の表れのひとつです。
<幸せホルモン・・・セロトニン>
脳を幸せで満たすもとは腸内で作られています。
脳内にある情報を運ぶ神経伝達物質のひとつ。
リラックスや安心感、幸福感をもたらし、
別名『幸せホルモン』。正確にはセロトニンはホルモンではなく
神経伝達物質ですが、一般的な愛称として幸せホルモンと呼ばれています。
『第2の脳』2とも言われる腸には、体内で2番目に多い約1億個以上の
神経細胞が存在し、全体の約95%ものセロトニンが作られています。
<短鎖脂肪酸>
働き物の脂肪酸を作るには良好な腸内環境がカギに。
脳内で主に善玉菌が作る物質。大腸の粘膜のエネルギーとなったり
腸の中を弱酸性の環境にして、外から入ってくる細菌などを排除する
バリア機能を高める働きがあります。また食欲を抑えるホルモンの分泌にも
関わっています。有用な短鎖脂肪酸を生み出すためにも
腸内環境を整えましょう。
脳と腸が整うと・・・
★ストレスに強くなる
脳と腸が元気だと、ストレス耐性がUP⤴
脳腸相関は心と体のバランスを保つのが基本。
両者のバランスが乱れると、下痢や便秘などに代表される
心身症が生じてしまいます。
さらに腸からのホルモン分泌が損なわれると
不安・不眠・憂鬱など心の不調が・・・。
脳と腸それぞれの働きが順調かつ両者のバランスが
よく保たれると、心身ともにストレスに強い状態に。
★脂肪がつきにくくなる
腸内環境を整えるのがダイエットの近道
両者のバランスが乱れると、下痢や便秘などに代表される
ダイエットの天敵は便秘。便秘になれば腸内環境が悪化し
栄養の吸収率が下がり、使われない栄養が皮下脂肪となります。
体は栄養不足になるので不必要な量のエネルギーを摂取して
さらに脂肪が増えるという悪循環に。
脂肪のつきにくいカラダには
腸内環境を整え、食生活を改善し便秘を解消するのが得策です。
★肌の状態が良くなる
睡眠不足を解消すると、便秘も汚肌も改善
腸内環境が乱れて便秘になると、腸内に毒素が発生し、
吹き出物などをもたらすなど、肌にも悪影響を及ぼすのは
よく知られていますね。逆に腸内を整えれば肌の調子は改善できるはず。
また、睡眠は自律神経のバランスに関わっているので
良質な睡眠を心がけると便秘が改善し、結果、お肌がキレイに…♪